貧血として来院される方の多くは鉄欠乏貧血といった、体の鉄分が足りない貧血です。

貧血の原因の検査を行いながら鉄剤の内服を行って貧血の改善をはかります。

その際の鉄剤の内服ですが、１日何回内服が適切でしょうか？

 

答えは１日１回以下です。

鉄剤を内服すると、内服した１時間後から２４時間にわたって腸管からの鉄の吸収率が大きく低下する粘膜遮断という現象が出現します（川端　浩. 鉄欠乏性貧血の診断と鉄剤治療. 臨床血液. 2024; 65: 503-513）。

そのために１日２回内服にするとそのうちの１回の鉄剤はほとんど吸収しないという結果になります。

そのために鉄剤内服は１日１回、もしくは２日に１回の内服を推奨しております。

どうせ鉄剤を飲むなら効率よく体に吸収して欲しいものです。